上がっている株に倒産はない
『天井三日 底百日』。よく言われる相場格言だが、いかにも上げる時よりも下げる時のエネルギーが強いような印象を受ける。しかし、ますぷろ氏の考え方は、これとはまったく逆だ。
「空売りには50単位規制があったり、仕組み上難しいし、制約も多いように思います。それに、日本人は、株は買うものだという考え方があります。実際には下げるよりも上げるスピードの方が早いですしね。それに、上がっている株には倒産はありませんから」
確かに一理ある。株価とは、その企業の将来の期待を表すもので、業績が悪く倒産が危ぶまれる企業が連日上げ続けるということは考えにくい。しかし、逆に上げているということは、その企業は市場から期待を集めていることでもある。やはり上げ潮に乗る、という投資戦略は理にかなっていると言える。
「2003年から2006年に上げ相場がありましたけど、この時に『誰でも儲かる相場だった』と後から言って買い逃した人もたくさんいました。参加しないで、後から何を言っても始まりません」
とにかく、お祭り騒ぎに参加しなければ、大きく勝つことは難しそうだ。後から「誰でも儲かる相場だった」とは誰も言いたくないのだから。
ダイワボウの2006年末時の大相場(出典:ヤフーファイナンス)