立命館が大阪進出で各界に大波紋

京都私学の雄・立命館が2015年に大阪進出


JR茨木駅
 京都市と滋賀県草津市にキャンパスをもつ立命館大学が、大阪府茨木市に進出すると発表したことが波紋を広げている。「大阪が本拠の関西大学に宣戦布告した」(大阪の財界関係者)ととらえられ、一方で、茨木市には草津市の学部を移すとみられることから、滋賀県関係者は「学生が流出する」と警戒している。

 立命館大の新キャンパスは、サッポロビール大阪工場跡の約12万平方メートルで、JR茨木駅南側という好立地。11月に、立命館がサッポロから約190億円で土地を買い取る契約を結んだ。新キャンパスは2015年4月開設予定で、立命館大にとっては、京都市北区の「衣笠」、草津市の「びわこ・くさつ」に続き、3つ目のキャンパスとなる。

 移転する学部は、2011年3月末までに決定するが、約1万人の学生が通う一大拠点となる予定。立命館は「都市型ワールドビジネスキャンパスにする」と説明しており、経営学部などの実学系学部を想定しているとみられている。
  
 この発表に真っ先に反応したのは、関西大学の関係者だった。大阪・茨木は、北摂と呼ばれる地域で、北摂といえば、大阪・吹田市と同・高槻市にキャンパスを構える関大の本拠であるからだ。関大文学部の3年生男子学生は「立命の遊び場は京都。大阪にはきてほしくない」と話す。

 また、滋賀県の嘉田由紀子知事も気が気ではない。

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