立命館が大阪進出で各界に大波紋

滋賀も大阪も打撃を受ける?

 滋賀県は、草津市のキャンパスに支援してきた歴史があるからだ。嘉田知事は会見で「1989年から5年間で、約94億円を支援した。立命館大は地域と連携を取ってほしい」と牽制球を投げた。

 茨木に移転するのが、「びわこ・くさつキャンパス(BKC)」の一部学部だとみられているだけに、「草津の地域経済への悪影響が相当大きい」とまで発言している。学生街の人口減少は、ワンルームマンションや飲食店など、地域ビジネスに直接影響があるため、知事は橋川渉草津市長と連名で、立命館大に要望書を渡したという。

 これに対し、立命館の川口清史総長は、「仮にBKCからの学部移転があっても、大学院の充実や今春設置したスポーツ健康科学部の定員の充足などで学生数は増える」と説明、「新キャンパス=草津縮小」ではないとしている。

 もっともそれは、大学間の学生獲得競争が一段と過熱することを意味する。学生数が減少する中で、関西での仁義なき大学間競争はすでに始まっている。

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