将来は1兆円市場? クーポン共同購入サイト

上位10社で9割のシェアを独占


ルクサの会見(東京都内)
 今年11月、都内の雑居ビルの貸会議室で、あるクーポン事業者の記者会見が行われ、多くのメディアが詰めかけていた。ベンチャーキャピタル最大手ジャフコが、5億円をクーポン事業者「ルクサ」に出資するという内容だった。

 ルクサの南壮一郎社長は「(運営する上で)より魅力的な商品を獲得するためにも人的なコストは必要で、ここで資金調達をして、営業人員と会員を獲得し、規模を拡大していきたい」と話した。

 このご時世、それだけの金額を投資する価値があると思われている注目の業界であることに違いない。しかも上位10社で市場の9割のシェアを独占するという状態。ルクサも上位10社に入るとされるが、まだまだ黎明期だけに早く、シェアを取りたいという思惑はあるだろう。

 リクルートが運営する業界2位「ポンパレ」も、大手ならではの物量作戦を展開。ハーゲンダッツのギフト券(660円)を100円で出品、100万枚を用意したが不成立となった。実際にこれはネット上で炎上騒ぎとなり、見通しが甘すぎると批判され、最終的にはお詫びし、購入者全員を成約させる措置を取った。

 前出のユーザーは「たかがアイスクリームで、なんでこんな大金を投じているのだろう」とあきれていたし、業界関係者も「まさに陣取り合戦です」と見ている。

 すでに戦況は激しくなっているが、日本の将来のクーポン市場はどこが勝ち残るのか、次ページで考えてみたい。

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