大塚HD上場で、アノ戦いが再び始まるか

 第一生命などと並ぶ、新規株式公開(IPO)で今年最大の注目株の一つである大塚ホールディングスが15日東証1部に上場する。M&Aを視野に入れた資金調達だと見られるが、大塚HDのグループであるアース製薬Vs.フマキラーの戦いが、再燃するのかどうかも気になるところだ。

 今年3月にアース製薬がフマキラーの11.7%を取得し筆頭株主に躍り出た。だが、フマキラーがすぐさま反撃し、エステーに第三者割当増資を行い、同社が15.1%の筆頭株主に躍り出た。現在、戦いは小休止の状態にある。

 しかし、国内の殺虫剤市場は完全な頭打ち。海外に広い販路を持つフマキラーは、業界再編においては、ノドから手が出るほど欲しい存在だ。大塚HDが、アースを完全子会社化し、フマキラーに再び戦いを挑むなどの巻き返しに出るのかどうか。停戦状態の決戦の物語が再び幕を開けることもあり得る。注目されるところだ。

 ただ、大塚が調達する資金は2000億円程度になる見込み。投資家サイドから見れば、もう少し欲しいところだろう。

よかったらシェアしてね!
目次
閉じる