ダイキン「空調世界一」目前で言われる不安

75歳井上会長の去就


ダイキン工業の本社が 入るビル(大阪市北区)
 「ダイキンは井上会長の会社といっても言いすぎではない」(関西財界関係者)ともいわれている。「井上カラーがあまりに強いため、岡野幸義氏という社長がいることを忘れるくらい」(電機業界関係者)と揶揄されるほどだが、それだけに悲願達成の意味は大きい。

 強烈な井上氏のリーダーシップで成長してきたが、その井上氏もすでに75歳である。「『空調世界一』の悲願を達成したら、井上会長は退任するかもしれない」(40代管理職)という見方も出ている。

 もっとも、「契約締結後、その効果を発揮するには、井上会長のリーダーシップが必要であることは明白」(証券アナリスト)といわれ、「井上会長が退任したら、ダイキンにはマイナス材料」(同)とも。

 カリスマ性が高すぎる経営者がいると、後継者は苦労する…という現実がダイキンにも見え始めている。

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