「東京大学教育学部付属中等教育学校」の謎

 舌を噛みそうな名前の学校だが、れっきとした東京大学の付属中高一貫校。「中学受験ナビ」によると、2010年度競争倍率は18倍で、塾別合格実績は「サピックス」4名、「日能研」9名、「四谷大塚」51名。偏差値は52となっているので、難関校とはいえないようだ。東大の付属校なのに、あまり話題に上らないのはなぜなのか?

 選抜は「入学試験」ではなく、「入学検査」。「適性検査」に加えて、「作文」「実技」「面接」「書類」で選考される。したがって、通常の受験勉強は、ほぼ通用しない。

 入学システムもユニークなら、教育方針も非常にユニーク。「ことばの力」「論理の力」「身体・表現の力」「情報の力」「関係の力」の「5つの力」を身につけることを目標に、総合学習に重点を置く。また、それぞれの教師が独自に開発した教材を用いて、創造的な授業を行っている。

 何よりユニークなのは、定員120人のうち3分の1の40人は「双生児枠(三つ子を含む)」であること。HPには、「双生児を通して『遺伝と環境』について調査を進め、それを広く一般教育に役立てようという創設時からの考え方に基づいている」とある。

 なお、卒業生にはタレントの大竹まこと氏、女優の水野真紀氏などがいる。

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