日本のファッションが中国を席巻する日

 日本のファッション誌が、中国人女性たちの流行をけん引している。正確には中国国内の出版社が日本の雑誌社からコンテンツを買っているのだが、実質は日本の雑誌の中国版。おしゃれに対する関心の高まる中国では、約70種類のファッション誌が出版されており、日本の雑誌は売り上げベスト10にも顔を出す。

 「端麗(Ray)」の発行部数が約98万部で、ファッション誌では第2位。他には「ViVi」「oggi」「mina」など、多くの日本のファッション雑誌が並ぶ。文章こそすべて中国語に翻訳されているが、モデルは日本人。一部に中国人モデルを採用したページもあるが、ほとんどがオリジナル写真をそのまま掲載している。

 価格は所得水準に合わせて、1冊20元(250円)と、日本の女性誌と比べると半値以下。人気の秘密は「欧米人より体格が似ている日本人の服は、自分たちにも似合いそう」と感じることらしい。これもゲーム、アニメに代表的な「クール・ジャパン」の一環か。

 これがまだ日本メーカーの洋服や化粧品の購買につながっていないのは、流通網が不整備なためだ。一般の人々もこれらの商品に手が届くようになれば、日本のファッションは中国を席巻するかもしれない。なお、日本のように、ほとんどの女性誌に、トートバッグの付録が付いているのかどうかは定かでない。

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