ニッポンに新しい白衣文化が!
史上初ともいわれる白衣のファッションショー。主催者の藤元氏はどう思ったのでしょうか。「やはり色使いが斬新でビックリしますね。でも白衣として完全に“アリ”だと思いました。ポケットの角度や生地など、細かいところに多少手を加えれば、白衣として充分に成立すると思います」
現役医師として、在宅医療の患者宅を訪れることもあるという藤元氏。最近は医者の象徴、白いドクターコートを着て患者宅を出入りすることが疎まれることもあるそうです。そんなとき例えばオシャレな茶色のドクターコートをはおっていれば、一般人はとても医者とは思わず、患者のプライバシーを守ることが容易になるでしょう。また、さまざまなデザインの白衣が登場することで、医療従事者は毎日白衣を選ぶのが楽しくなり、服が持つ力は、過酷な労働条件下の医療現場に潤いを与えるに違いありません。もちろん、患者から見る医師や看護師の印象も大きく変化するでしょうし、仕事に対するモチベーションも上がりそうです。
こうした現場のニーズを察知してか、業界も動きだしました。来年には、アメリカの医療ドラマでおなじみとなった白衣“スクラブ”を作り続けるブランド『S.C.R.U.B.S』が日本に本格進出との話もあります。同社によると、白衣を医療従事者だけでなく、子育て中の母親や保育師といった人もターゲットに考えているといいます(実際にアメリカではそういった人々のニーズがあるとのこと)。作業着としての機能性に優れ、しかもファッショナブル、となれば一般人にとっても魅力があります。医療業界の方はもちろん、今後は一般人にも新しい白衣ファッションは注目の的となりそうです。