手口が巧妙化する「未公開株」話にご用心

 金融庁はこのたび、「『未公開株』等の被害にあわないためのガイドブック」をまとめた。最近、「未公開株」取引に関するトラブルが多発していることに対応した。別の業者からタイミング良く連絡があり、「その株を買い取る」「その株は必ず値上がりする」などと言われる事例などに対して注意を喚起している。

 同庁は悪質な手口を「劇場型」「公的機関装い型」「代理購入型」「被害回復型」「発展型」に5類型した。

 そのうち「劇場型」とは複数の業者が登場し、うまい話を持ちかけるケース。一つの業者から「上場が近い」と勧誘され、一度は断った人も、別の業者から「買い取りたい」「値上がり確実」などと言われると心が動くもの。このようなケースについては「未公開株などの買い取りの約束が、実行されることはまずない。業者が行方不明になる事例も多く発生している」と注意喚起している。

 また、「公的機関装い型」は、業者が金融庁などの公的機関を装って電話をかけ、未公開株や社債などを買わせるケースで、こちらも被害が多発している。

 そのほか、本当は振り込まないのに「お金を振り込むので、代わりに未公開株を購入してほしい」と誘われる「代理購入型」、「過去に購入した株を買い取って被害を回復してあげます」などと電話をかけ、その条件として別の未公開株の購入を求める「被害回復型」、「未公開株のトラブルが多発している。保全制度を利用するように」と勧め、売買価格の10%を事前に要求する「発展型」、などに対する注意を促している。

よかったらシェアしてね!
目次
閉じる