中国富豪が優雅なリタイア生活に必要な額は14億円

 イギリス人ジャーナリスト、ルパート・フージワーフ氏が主宰する胡潤研究所は、2010年胡潤リタイア報告書を発表した。これは中国企業家の財産と退職後の生活方式を研究したもので、現在5.5万人の中国人がリタイア後優雅に暮らせるための条件を整えているという。その条件に必要な資産総額は1.1億元(約14億円)だ。

 報告書によると、中国人富豪の多くは退職後の時間を趣味や、海外旅行など自分の生活を楽しむために使っているという。さらに、健康を重視し、継続的に投資や勉強も続けている。また家族や友人、社会公益などに関心が向くようになるという。多くの企業家は平均して45歳ぐらいでリタイアを考えている。

 ルパート氏は「富豪たちはとても忙しい仕事をしていた時から、今は本当の意味での生活を満喫しているようだ」と話す。

 報告書によると、彼らの間で一番関心が高いのは“旅行だ”。2年ほど前から富豪たちの海外旅行の数は増加しているが、中でもリタイア後の富豪の割合が高い。彼らの毎年の旅行回数は平均で4回。2年前までは10日間前後だった旅行期間も16日に伸びた。

 旅行に続いてリタイア富豪の関心が高いのが“健康”だ。彼らの健康方法で一番人気なのがゴルフ。続いて水泳だ。

 “教育”も企業家の間では重要な話題だろう。リタイア後の富豪が何より考えているのは次の世代の育成だ。彼の多くが子供をアメリカやイギリス、カナダなどに留学させている。一方で、自分自身を磨くことも忘れない。北京大学などが行う上級管理職対象のEMBA過程で学ぶのが人気だ。

 この他、趣味として掛け軸などを収蔵する人、また投資に打ち込む人などもいた。また慈善に対しての関心も多少は広がり、平均して総資産の1%を寄付にあてていた。

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