スカイマークはなぜ価格競争をやめるのか?

日本の航空業界の収益性の低さ


 今年は日本航空(JAL)が、戦後最大規模の負債で経営破たんするという業界全体に影を落とす大きな出来事が起きた。さらに年末に整理解雇を決定、不採算路線廃止など、まだまだこの業界は明るい見通しのようには思えない。では、西久保氏は業界全体について、どのように見ているのだろうか。

 西久保氏)わたし自身がパイロットライセンスを取って(全国の空港)71カ所を回ってきました。そこで思ったことは不要な空港はないということ。存在価値はあります。問題は空港ではなく、航空業界です。

 日本のエアラインはほとんどがジェット機で100人以上が乗れる機体です。これがお客さんの少ない路線の収益を困難にしているのです。だからスカイマークは、不採算の空港に行くのは困難なのです。例えば、10人程度の飛行機を使うことで、地方空港もにぎわうと思います。

 (JALからは)200人以上の応募があり、すでに(パイロット)約50人を採用しています。さらに150人くらいを採用し、整備士も80人を採用する予定でいます。客室乗務員も国際線経験者を300人採用予定(年度内は100人の予定)です。彼らの未来が会社の未来という意識を強めることになるため、雇用は守る必要があります。

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