2011年はFX業者が「マリー」規制で危機に?

 2010年は外国為替証拠金取引(FX)が、投資家にとっても、あるいはFX業者にとっても大きく動いた年だった。レベレッジ規制、業界大手外為どっとコムの行政処分など。2011年には、金融庁によるレバ規制の第2弾もあるが、事情通によると「マリー」も規制されるのではないかとされ、FX業者は早くも戦々恐々としている。

 「マリー」とは一般的には聞きなれない言葉だが、投資家からの「売り」「買い」の注文を合わせて相殺してしまうことを言う。FX業者にとっては、インターバンクへの注文コストがゼロになるために、スプレッド分がすべて儲けになる。

 投資家の間で怪しいとされているのが、「約定するまでに時間のかかるところはマリーの割合を増やすためだ」という業者だ。具体的な名前を挙げる投資家もいるが、ここでは伏せておく。また、スプレッドが異様に低いところも、マリーの割合が大きいのではないか、と怪しまれている。

 投資家にとって不利なのは、スプレッドを広げたり、業者が有利なレートにズラしたりする方法もあるという。

 事情通によれば、マリーの割合を7、8割にする所もあるのだという。だが、マリーの割合を100%に近づけることは、それだけリスクを取ることにもなり、業者自身の首を締める行為にもなりかねない。

 いずれにせよ、金融庁の規制の目は2011年も光っている。

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