日本の「タンス預金」増えて82兆円に

 日本銀行はこのたび、2010年末の日本銀行券の発行残高を発表した。市中に出回った札の総額は、前年末比1.7%増の約82兆円で、2年ぶりに過去最高を更新。いわゆる「タンス預金」と言われるもので、韓国1国のGDPに相当する巨額なものとなった。

 多いと感じるか、少ないと感じるかは個人差があるだろう。しかし、実際のタンス預金は膨大な金額に上る。たとえば2008年に発表された日銀の論文で見ると、タンス預金は30兆円。これは1万円札30億枚に相当し、同年の1万円の流通枚数が70億枚ということを考えれば、約4割はタンス預金だったということになる。

 タンス預金は2009年は減少したが、今年に入り再び増加に転じている。この理由としては、ゼロ金利が長期化しているということ、さらには、金融機関からの借り入れ自粛などが影響していると見られる。

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