ここ2年で最も儲かった「銅」相場の今年

 商品相場が総じて高騰した2010年だが、銅相場も過去最高値となった。年初来で見れば30%以上の上昇で、NY商業取引所の銅先物市場は、1ポンド=4.4395ドル。今年の銅相場はどうなるのか。

 一昨年の2009年は100%以上の上昇、少し緩やかになったとは言え、昨年2010年は約30%以上の上昇。

 背景には中国の銅消費量が2015年には850万トンに達すると見られていることがある(中国有色金属工業会調べ)。現状の3割増しとなる。中国当局も不足気味と見ているようで、
国家備蓄局は国内の銅在庫は200万トンを目標としている。2009年末は40万トンだった。

 銅はあらゆる場面で使用用途があるために、消費が供給を上回ると予想されており、トレーダー間においても、非常にタイトな状況が続くと見られている。

 また、日本でも銅などを含む非鉄金属のETFも上場していることから、これまでトレード対象としていなかった投資家も買う機会があり、右肩上がりのきれいなチャートをえがいているように買い支えられている。

 ここ2年で最も儲かった商品の一つである銅。来年も需給はひっ迫している状況は続きそうだ。

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