イタリア自動車グループ、フィアットのセルジオ・マルキオンネCEOは3日、記者団に対し、懸案事項のクライスラー株を過半数取得し、年内後半にも上場を考えていることを明かした。
フィアットは2009年から、サーベラスの下で経営再建中のクライスラーに資本参画。将来的に過半数獲得の可能性が言われてきた。現在は20%を保有し今年中に15%プラスして35%になることが決まっている。
地元紙によれば、マルキオンネCEOはこの日、ミラノ証券取引所で記者団に対して、クライスラーの2011年内の株式公開、さらには、その際にはフィアットが出資比率を50%以上とする可能性について言及したという。
またブルームバーグによると、クライスラーが米、カナダ両政府の融資を返済することで、フィアットはクライスラー株を新たに16%取得するオプション行使が可能となり、出資比率は過半数に達することになる。
また、この日は昨年末に分社化したフィアット・インダストリアルと、フィアット・オートの2社の取引をミラノ証券取引所で開始した。
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報道陣に囲まれるセルジオ・マルキオンネ氏