英私立校からのオックスブリッジ進学数、公立の55倍

 英国にはイートン校やハーロー校など名門パブリックスクールが多数あるが、これらを含む私立校卒業生のオックスフォード大学・ケンブリッジ大学(オックスブリッジ)への進学数は、公立校の約55倍であることが明らかになった。各家庭の収入格差が、教育格差に直結する事実が改めて示された。

 英チャリティー財団サットン・トラストが発表したレポートによると、私立校のオックスブリッジ進学数は公立の約55倍、他のトップ大学を含めた場合は約22倍だった。また2005年から2007年の間にオックスブリッジに入学した公立校卒業生は、全入学者のわずか1%、トップ25大学でも2%だった。

 英メディアによると、この格差は大学入学前の段階でも顕著に出ている。大学進学時に必要な統一試験「GCSE」の成績はA~Gグレードの7段階だが、A~Cグレードの評価を受けた学生数は、私立校は公立校の3倍から3.5倍だった。

 サットン・トラスト会長のピーター・ランプル卿は、「大学授業料が3倍に値上げされれば、教育格差はより大きくなるだろう」とコメント。またニック・ギブ英教育相は、貧富の差による教育格差を埋めることが最優先事項だと発言している。

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