日本一の巨大書店が大阪にできた裏側

巨大書店は戦略の一環だった

 今回の日本最大級書店の背景には、綿密な企業戦略がある。ジュンク堂書店(神戸市)、丸善(東京都品川区)、大日本印刷(東京都新宿区、DNP)の3社は、2009年3月に業務提携を発表。昨年、丸善はDNPの子会社であるCHIグループの傘下に入り、今年2月には、ジュンク堂書店も同グループの一員となる。

 今回の書店の開業日前日には、DNPとCHIグループ、そしてNTTドコモが、リアル本と電子書籍を販売するハイブリッド型総合書店を目指し、共同事業会社を設立している。業界関係者によると「リアル本と電子書籍を連動させる戦略が明確になっている」と分析しており、今回の巨大書店もその戦略の一環だ。

 いずれにしても、「日本一書店」というのは大阪にはうれしいニュースに違いない。「2番だったら話題にならない。オフィス空室率が高いからだという人もいるが、結果として話題になればそれでOK」(関西財界関係者)だと歓迎されている。

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