富豪にとって、古城は日常の一部
例えば、世界中を転々と引っ越していることでも知られるハリウッドの大物カップル、アンジェリーナ・ジョリーさんとブラッド・ピットさん。2008年6月、一家は南仏プロヴァンスのバール県にあるシャトー・ミラバルに引っ越したと報じられました。シャトー・ミラバルは17世紀の建造。森林とブドウ園に囲まれた400万平方メートルの敷地の中にあり、バール県でも最も美しいとされる場所にあります。このシャトーではオーガニックワインも生産されているとか。
2009年2月には、サルコジ仏大統領夫人のカーラ・ブルーニさんがイタリア北部に所有していた古城を、アラブ人富豪に900万ユーロ(約10億3500万円)で売却しました。この城は1019年に建築され、その後建て替え工事が繰り返されてきたもの。居室が40もあるという巨大な城ですが、誰も出入りしていない状態が続いていたようです。
また最近では、4月になって明らかになったニコラス・ケイジさんの古城売却です。2006年に約2億3千万円で購入した、500年の歴史を誇るドイツのナイトシュタイン城。しかし、彼が実際にこの城を訪れたのはたった一度きり。ケイジさんの古城好きは有名で、イギリスにも18世紀に建てられた古城を所有しています。
このように、世界の富豪と古城は切っても切れない関係です。ヨーロッパの中でも、特にシャトーが多いのはフランス。現在、フランスには約4万3千軒の城があり、年間約400軒が売りに出されているといいます。シャトーに住むには賃貸、購入、シャトーホテルに滞在するなどの選択肢があります。しかし、やはり購入してオーナーになるというのが資産家にとっての究極の夢ではないでしょうか。
では、日本人が実際にシャトーを購入するにはどういう点に注意するべきなのか? フランスやモナコでシャトーを売買しているChateau de l’Aigeuttaの齋藤公子さんにお話を伺いました。