7月までの地デジ対応は本当に間に合うのか?

 2011年7月24日、あと半年余りで、地上波テレビのアナログ放送が終了する。「地デジカ」の活躍により対応はかなり進んでいるようだが、はたしてあと半年で、本当に日本のアナログテレビすべてがデジタルに入れ替わるのだろうか? 実態は、まだまだというのが実情のようだ。

 エコポイント制度の後押しもあり、地デジ対応テレビは販売台数を大きく伸ばしている。ただし、地デジ対応テレビの一世帯当たりの普及台数は、2010年11月時点で1.27台と試算され、テレビ全体の保有台数2.14台を大きく下回っている。

 これは、引き続き高水準の買い替え需要が残っていることを示唆している。ニッセイ基礎研究所の斎藤太郎主任研究員の「テレビの買い替え需要の試算」によると、2010年12月から地上アナログ放送終了予定の2011年7月までの累計で約1800万台。1カ月当たり約230万台という結果になった。

 これはエコポイント終了前の大規模な駆け込み需要が発生した2010年10月、11月からは減少するものの、それ以前の水準は大きく上回っている。

 はたしてこれだけの膨大な台数のテレビが、あと半年で本当にすべて入れ替えられるのか? 7月には「テレビ難民」が多数発生しかねない。

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