今年のFX、豪ドルは危険、驚異的なポンド高も

 サクソバンク(本社デンマーク)の日本法人サクソバンクFX証券が今月「2011年大胆予測」を発表し、一般的に日本の個人投資家に人気が高い豪ドルの下落に警鐘をうながし、一方で驚異的な英ポンド高もありうるとした。

 高金利通貨としてスワップ派のみならず、個人投資家に一番人気の豪ドル。くりっく365でも昨年の取引量は1位だったことが、それを示しているが、割高感があるとしている。

 中国からの需要に頼っている面も大きく、それが減少した場合に影響を受けるのは必至で、また国内でも「鉱山部門以外の産業の低迷、高水準で推移する消費者の借入比率、崩壊が懸念される住宅バブルなどの問題が存在します。オーストラリア・ドルは割高となっており、2011年には大きな値崩れが予想されます」としている。

 現状は、レンジ相場のほぼ上限の1豪ドル=80円を超えており、個人投資家にとっては、ホールドか利益確定の我慢比べが続いている。

 その一方で、英ポンドについて「高い経済成長率を約束するものではないとしても、イギリス政府の姿勢からは、アメリカに全く欠けているある種の気迫と政治的決断力がうかがえる」とした上で、「大陸諸国の通貨同盟に参加しない道を選んできたことが、2011年にはユーロに対するポンドの優位性を高めてくれるのは必至です。ユーロ圏の深刻な問題やイギリス経済への過度の期待を背景に、代替通貨としてのポンドは2011年に驚くほど強くなることが予想されます」としている。

 ポンドは昨年末から1ポンド=130円台を割ったものの、現在は年末の下落前の水準に回復して、意外な強さを見せている。

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