ブラジル中央銀行は1月19日、金融政策委員会で政策金利を0.5%引き上げ11.25%とした。利上げは昨年7月以来。ブラジル経済は個人消費を中心とした内需を原動力に、力強い成長を続けている。年明け後の経済指標も好調で、今年もブラジルの力強い成長は続きそうだ。
昨年12月の消費者物価指数が前年同月比+5.9%と、インフレ目標の上限に迫ったことから、ブラジル中央銀行は0.5%の利上げに踏み切った。ただし、年明け後も経済指標は好調。1月に発表された小売売上高の伸び率が予想を上回って加速、GDPの約6割を占める個人消費が引き続き好調だ。
インフレ動向によっては追加利上げも想定される。ただし、ブラジルは高金利狙いの資本流入が加速することも警戒しており、預金準備率の引き上げなど他の政策も併用される見込み。今後の利上げについては、預金準備率の引き上げなどを通じた融資抑制などと組み合わせて、段階的かつ慎重に実施されるとの見方が多い。