日本はいつの間にか家電純輸入国に

 街中に「ヤマダ電機」と「ビックカメラ」と「コジマ」が乱立する日本。日本は確かにちょっと前まで「家電大国」だったはず。ところが2010年、日本はどうやら家電純輸入国になったようだ。そして、またまた増産に励んでいるのが中国だ。

 電子情報技術産業協会によると、映像機器や音声機器などを合計した民生用電子機器の、2010年1月~10月の輸入額は前年同期比61.7%増の7691億円。一方、同輸出額は1.2%増の7620億円となった。輸出は11月には減少に転じており、2010年に初めて輸入額が輸出額を上回った可能性が高い。

 特に輸入が増えたのは液晶テレビで、前年同月比2.7倍。台湾企業への委託生産を大幅に増やしたためで、高機能がウリの〝亀山ブランド〟も量では海外生産に太刀打ちできない。

 一方、生産を増やしているのは、またもや中国。中国の国家用電器協会は、このほど「中国家電製品工業の第12次五カ年計画に関する提案」をまとめた。提案書は、「中国は家電大国から家電強国への転換を目指す」と謳っている。

 日本が白物家電の純輸入国になったのは、もう10年前の2001年。現在、各家電の世界の生産額に占める中国製品の割合は、冷蔵庫50%、洗濯機45%、エアコン72%、電子レンジ72%となっている。また世界の輸出市場に占めるシェアは28.6%に達している。

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