日本の株式市場の外国人は円高がお好き

 株式市場で外国人の買いが目立っている。外国人は売買シェアの6割を占める、日本の株式市場の主役。過去10年間で、外国人投資家は2003年と2009年に大幅に買い越し、その後に市場は上昇相場を経験した。海外株式市場の動向と比較した相対的な割安感もあり、今回も上昇相場入りする可能性は高い。

 1月第2週の主要3市場の投資主体別売買動向によると、外国人は11週連続の買い越しとなった。みずほ証券リサーチ&コンサルティングの米澤忍クオンツアナリストによると、「2000年1月以降、外国人の買い越し金額と日経平均株価の騰落率の相関を算出すると0.53と高い数値を示した」という。

 実際、外国人が大幅に買い越した2003年4月と2009年2月を起点にみると、「底値から23カ月間についての類似点は、為替がいずれも円高に動いている中で外国人が買い越ししている点」(米澤氏)。

 円高により投資環境は厳しかったが、ドル換算の日経平均株価の騰落率は、円ベースより高くなった点は注目に値する。

 2003年4月を起点とする23カ月の円ベースの上昇率は49.0%なのに対して、ドルベースは65.3%、2009年2月を起点とする同上昇率は、前者の39.5%に対して後者は66.2%にも達した。

 今回も外国人の買いをきっかけに、相場が本格的な上昇局面を迎える可能性がある。

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