インテリジェンスが運営する転職サービス「DODA(デューダ)」が算出した「転職求人倍率」は、12月に1.28倍となり、金融危機前の水準を回復した。新卒の就職難が問題となっているが、転職マーケットをみる限りにおいては、需給バランスが改善してきているようだ。
指数は転職支援サービスの個人求人者と、法人企業の求人数を基に算出したもので、大都市圏のホワイトカラー層を中心とした転職マーケットの需給バランスを示す。1.2倍台まで回復したのは2年4カ月ぶり。09年4月の0.68倍台を底に上昇を続け、12月はリーマン・ショック前の水準を回復した。
業種別に最も高いのは「メディカル」の3.2倍、これに「IT/通信/インタネット」(1.66倍)、「メーカー」(1.32倍)が続く。ソーシャルネットワーキングサービスを含む「メディア」(0.81倍)も顕著に回復した。
DUDA編集長の美濃啓貴氏によれば、「今年の転職市場のキーワードは『語学力』。アジア・中東など新興国市場の開拓、メーカー各社の生産拠点移転など、グローバル化は加速度的に進行しており、いかなる職種であっても、専門知識に加え、語学力を備えた人材が求められる」とのことだ。