「ワイン」と「クラウド」の意外な関係

 クラウド・コンピューティングの登場によって、小・中規模の企業も、これまではコスト上の理由から手作業で行っていた業務をシステム化できるようになった。米国においては、小規模なワイナリーも例外ではなく、優れたワイナリーのエリアが拡大している。企業経営とIT戦略に強い「CIO Magazine」がレポートした。

 ワイナリーでは、ワインの醸造や瓶詰めの工程を追跡してリポートを作成するだけでなく、顧客管理プログラムやマーケティング・プログラムなどの販促活動を追跡管理する必要がある。ワインの製造年月日、添加物の種類、ブレンド方法など、追跡する情報はさまざま。

 米国ではさらにコルクやキャップ、ボトルなどのロット番号を、当局に報道する義務がある。これは米国の酒類・タバコ税貿易管理局が、バイオテロ対策として規定しているためだ。ほとんどの小規模ワイナリーはこれらをExcelで管理しているが、データ量が増えると対応しきれなくなってしまう。

 そこで救世主となっているのがクラウド・コンピューティング。適切なベンダーを利用すれば、テクノロジー面は専門家に一任し、ワイン製造などコア・ビジネスに専念できる。

 米国のワイナリーはインディアナ州で130か所を数え、ワシントン州では毎年100のワイナリーが誕生し、バージニア州も急成長中。アメリカワインといえばカリフォルニア産という時代は変わりつつある。

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