27日は任天堂の第3四半期(10~12月)の決算発表が予定されている。多くの個人投資家が注目する企業だが、雲行きはあまり良さそうではないようだ。
先に発表された、2010年9月中間連結決算では、為替の影響はあったとは言いながらも、最終損益20億円の赤字転落となった。これは実に7期ぶりのことで、ソフトのヒット作がなかったことも響いた形だ。
2月に3D映像ゲーム「ニンテンドー3DS」が発売されるものの、クリスマス商戦に乗せることができなかったことなども影響することは必至。減収減益、さらには赤字を予想する声も多い。
さらには、その先を見ればソニーの競合機PSP2も発売される予定。また、ソニーは携帯電話回線を利用したゲーム機も発売とも報道された。世界のゲーム市場が縮小している中で、しかもこの競争に勝ち抜けるのか。
26日の東京株式市場の任天堂株は続落し、 前日比370円安の2万2320円となった。13週移動平均線も割り込んでテクニカル的にも売り要素に。また、信用買残も多く、需給面からも売りに押されている。
ただし、2006年発売の「Wii(ウィー)」は低評価を覆して大ヒットとなり、株価が持続的な上昇軌道に乗った。もしかすれば3DSも、との期待も捨てきれない。
明日27日の発表では、何かポジティブサプライズがあるのかどうか。