米景気回復維持・経済指標の改善続く

 米経済指標の改善が続いている。このまま順調に景気回復期待が強まれば、今春以降にも、QE2(米金融緩和第2段)の規模縮小などが議論の俎上に上ってくる可能性がある。

 米商務省が31日発表した昨年12月の個人消費支出は、前月比0.7%増加した。個人消費支出はこれで6カ月連続のプラス。また、同月の個人所得は、前月比で0.4%増加した。

 同貯蓄率は5.3%と、前月の5.5%から低下した。米消費者が経済に安心感を強め、財布のひもを緩め初めている可能性がある。

 同日発表されたシカゴ地区購買部協会の1月の景気指数は68.8となり、1988年7月以来、22年ぶりの高水準となった。雇用や新規受注が改善し、前月の66.8から上昇した。

 製造の増加が所得を押し上げ、それが家計消費を促すという好循環が維持されれば、米景気は11年末に向けて堅調に推移、徐々に回復感が増してくる。

 需要回復が雇用市場の改善に結び付けば、今春以降にも、QE2の規模縮小などが議論の俎上に上ってくる可能性がある。

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