米ファンドとGIC、ヒーロー・ホンダ株取得へ

 米プライベートエクイティファンド(PE)のベイン・キャピタルと政府系ファンド(SWF)のシンガポール政府投資公社(GIC)は、ヒーロー・グループの創業家ムンジャル家から、二輪大手ヒーロー・ホンダの少数株式を取得することで近々合意する。英フィナンシャル・タイムズ紙が報じた。

 ベイン・キャピタルは1984年設立の、米国ボストンに本社を置く世界的なプライベートエクイティファンド。

 一方、シンガポール政府投資公社(GIC)は、1981年にシンガポールの外貨準備の運用などのために設立されたSWF。通貨監督庁(MAS)から委託された外貨準備の運用も含め、株式や債券からコモディティまで、世界の幅広い資産に投資している。

 また、プライベート・エクイティ投資部門の子会社であるGICスペシャル・インベストメンツ(GICSI)は、世界で最も大きいPEの一つにランクされている。

 インド市場が成長するにつれて、インド国内での販売を強化したいホンダと、インド国外への輸出を志向するヒーロー・グループの確執が表面化。ホンダは自らインド法人を設立し、ヒーロー・ホンダとバッティングしない車種の投入を表明した。

 昨年12月、ホンダはヒーロー・グループにヒーロー・ホンダの株を売却し、契約期限の2014年に合弁形態を解消すると発表。ムンジャル家はPEへのヒーロー・ホンダ株の売却を模索し、候補としてベイン・キャピタルのほかに、カーライル、コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)、TPGなどの名が挙がっていた。

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