東京金融取引所が発表した1月までの「くりっく365 為替売買動向」によると、個人投資家が円高局面で、対円での外貨建てポジションを膨らませていることがわかった。いわゆる「逆張り戦略」で、今後の円相場の行方が注目される。
東京金融取引所の外国為替証拠金(FX)取引「くりっく365」は、12通貨の外貨を対円で取引できる。このうち、対米ドル、豪ドル、ニュージーランドドル、カナダドルでの外貨建てポジションの大きさが目立つ。
1月31日時点の建て玉は、たとえば米ドル/円が、買い30万枚に対して売り5万4000枚、豪ドル/円が、買い27万6000枚に対して売り6万2000枚、ニュージーランド/円が、買い3万5000枚に対して売り1万枚、カナダ/円が、買い1万4000枚に対して売り2600枚となっている。
その相場への影響の大きさにより、外国人投資家から「ミセス・ワタナベ」の称号を拝した個人投資家は、これまで一貫した逆張り戦略で円相場の流れを変えてきた。今回もその力を見せつけるのか、今後の相場動向が注目される。