アース製薬がフマキラーの経営統合を断念

 化学大手エステーは14日、アース製薬が保有するフマキラー株を取得し、保有割合を25.58%に引き上げることを発表した。事実上、アース製薬による経営統合の野望が潰えた形となった。

 エステーとアースは株式譲渡契約を行い、普通株345万7000株を1株当たり408円、約14億円でエステーが取得する。アースによる、フマキラーの経営統合は消え、エステーとの関係をよりいっそう強化していくことになる。

 アースは国内殺虫剤市場のシェア約5割を握りながらも、海外展開においてはフマキラーに後れを取ってきた。大塚グループという強力なバックを持つ。一時は11%のフマキラー株を保有したが、昨年、フマキラーがエステーに対して、第三者割当増資を実施したことで、エステーは15%以上の株式を保有する筆頭株主となり、流れは変わっていた。

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