ベトナム・ドン9%切り下げ、今後の株式市場は?

 ベトナム国家銀行(中央銀行)はこのほど、米ドルに対するベトナム・ドンの中心レファレンスレート(基準為替レート)を18,932から20,693に変更すると発表した。実に約9.3%の切り下げ。大幅な切り下げだが、株式市場への影響は限定的なようだ。

 ここ1年間の米ドルに対するドン切り下げ率に関しては、2010年2月10日発表時に約3.4%、2010年8月17日発表時に約2.1%であったことを考慮すると、今回の切り下げ幅は大きめ。

 大和証券投資信託委託によれば、「ベトナムには部品産業が集積していないため、生産活動が増産局面に入ると資本財や中間財の輸入が増えやすく、旺盛な内需が経常収支赤字の拡大を通じて通貨下落圧力をもたらしやすい」とのこと。

 ドンの切り下げが行われた11日のベトナム株式市場は、VN指数(ホーチミン証券取引所が算出する株価指数)で前日比0.05%の下落。ドンの切り下げは予想されていたこともあり、比較的冷静に受け止められているようだ。株式市場ではインフレ抑制を目的とした金利引き下げなどの懸念材料は相応に織り込まれており、今回の切り下げの直接的な影響は小さいものと考えられる。

 「2010年12月以降、大型優良株を中心にベトナム株式市場は上昇を続けてきたこともあり、短期的には利益確定の売りが上値を抑えることも考えられる。ただし、旺盛な内需を背景として消費関連企業を中心に収益拡大が見込まれること、また政治の安定性や経済規模と比較した株式市場の過小評価に加え、中長期的な高い経済成長見通しなどから引き続きベトナム株式への投資魅力は高いものと考えている」(大和証券投資信託委託)。

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