世界主要都市のオフィス賃料上昇がREITの追い風

 世界景気の回復傾向を受けて、主要都市のオフィス賃料が持ち直す動きが続いている。今後も実物不動産市場の好転を示すような指標が相次げば、REIT市場の上昇に弾みがつく可能性がある。

 東京、ニューヨーク、ロンドン、シドニーのオフィス賃料の変化をみると、いずれも2009年後半を底に、反転基調にあることが確認される。概ね世界景気の回復に沿う動きで、今後も世界景気の動向がオフィス市況を左右すると考えられる。

 日興アセットマネジメントによると、主要都市のオフィス賃料の変化率は、OECD景気先行指数と相関性が高い。先日発表された2010年12月のOECD景気先行指数は、102.8と前月比5カ月連続のプラスとなった。

 「今後についても、企業業績の改善と製造業の景況感の回復で、世界景気は拡大傾向を強める可能性があると考えられる。こうした世界景気拡大の可能性は、オフィス賃料の上昇につながることが期待される」(日興アセットマネジメント)。

 オフィス賃料の上昇は、賃料が収益の主な源泉であるREITに好材料。

 「世界の実物不動産市場は、いまだ本格的な回復には至っていないが、景気の回復や企業業績の改善を背景に、足元の世界のREIT市場は不動産市況の回復を先取りするように上昇している。オフィス賃料の上昇のような実物不動産市場の好転を示す指標が相次げば、REIT市場の上昇に弾みがつく可能性がある」(日興アセットマネジメント)。

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