「プラダがなぜ東証ではないか」ワタミ悔しがる

 プラダが、今年春に香港株式市場に新規株式上場(IPO)を果たすが、居酒屋チェーンのワタミ創業者・わたなべ美樹氏が自身のブログで、プラダをなぜ東証に呼び込めなかったのか、と悔しがり、「これからの東京の金融は『運用立国』」として持論を展開している。

 プラダは地元イタリアのミラノや、さらに欧州のロンドン、パリではなく、選んだのは極東の香港。金融危機前にはミラノでの上場を取締役会で一度は決議したが、経済情勢が大きく変化し、一旦は取りやめ、そして今年に入り香港を選んだ。

 もちろん、このタイミングで香港と言う選択肢を選んだプラダの決断は、現在は評価の声が高いのも事実だ。ただ、それが日本から近い香港というのが何とも皮肉だ。

 そうした点を踏まえて、わたなべ氏は「金融においても、これからピンチがチャンスと分かりました。高齢化最進国日本、最長不倒デフレ国日本、そんな日本ならではの、世界で一番進んだ金融サービスが作れると思いますし、そこに行政が果たす役割があると思います」と、提言した。
 
 そこで掲げたキーワードは「長期安心運用」で、「香港とは少し土俵を変えて勝負するのもありかと思うにいたりました。長期安定運用するための投資先は、国内外の国債のほかにもいろいろとあります。日本・東京のみなさんひとりひとりが、知識と意思を持って、応援する国・企業や分野(農業など)に長期視点で投資できる機会が増えればすばらしいなと思います」とした。 

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