韓国からノーベル化学賞が出るのはいつか?

自然科学とは時間が掛るもの


鈴木章氏
 鈴木、根岸の両氏が論文を発表したのが1979年。受賞までに実に30年という長い歳月を経ているのだ。

 受賞者の取材経験がある記者は「年配で受賞していない人も多いから、推薦者も年配の人から推薦しなくちゃいけないんだ」と裏側を話していたことがある。推薦から受賞までのシステム面、さらには素晴らしい功績を残しているが、受賞していない高齢な研究者がまだたくさんいるという面も実情としてある。

 鈴木氏は「湯川(秀樹)さんは若い時に受賞しましたが、自然科学の分野では、時間が掛るのは仕方がありません。それは、研究が人々の生活にとって有益とされるのに時間が掛るからです」と講演で語っていた。

 確かにその通りで、化学から人々の生活に実用できるようになるまでには長い年月が掛る。鈴木さんの理論は現在では、医薬品や農薬などに幅広く応用されている。

 韓国政府のスカウト活動は、長い道のりのまだスタートでしかない。

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