仏ラグジュアリーコングロマリットの「ＬＶＭＨ」が、伊高級ブランドのブルガリを買収する、と英紙フィナンシャル・タイムズが6日報じた。7日に正式発表するとしている。
同紙によると、ブルガリの経営者一族が保有する株式51％と、ＬＶＭＨの株式を交換するという。これで、ブルガリ一族はＬＶＭＨの第2位の株主になる見込み。買収金額は明らかにされていない。ブルガリの時価総額は23億ユーロ（約2600億円）。
ブルガリは5大ジュエリーと称される高級宝飾時計ブランド。90年代からのブランド買収合戦とも距離を置いてきたものの、新興国需要が伸びるなど拡大期にある今、販売チャネルを数多く持つＬＶＭＨの傘下に入る方が得策と踏んだようだ。
ＬＶＭＨは、ルイ・ヴィトン、クリスチャン・ディオールなどを傘下に置く世界一の高級ブランドコングロマリット。昨年末からは仏高級ブランドのエルメスの株主になるなど、すべての高級ブランドを虎視眈々と狙っている。もちろん、ブルガリもそのターゲットの一つだった。
包囲網を拡大していき、エルメス、さらには大株主のいないバーバリーなどに狙いを拡大していくのではないか、と見られる。
「ＬＶＭＨ」オーナーのベルナール・アルノー氏
