ソニーのハワード・ストリンガー会長が19日、米経済紙ウォールストリートジャーナルに、日本人の不屈の精神をたたえるコラムを掲載している。
ストリンガー会長は英ウェールズ生まれ、その後は米国籍になり、そして現在は日本で働いている。各国の国民性、民族性を見てきたが、今回の東日本大震災での日本人の良さを再認識したようだ。
「日本の人々はいま大きな試練に直面しているが、きっと確固たる精神力で乗り越えられると私は信じている。まさに『不屈の精神』というフレーズがこの国で使われるように」
不屈の精神とは、英語のネバーギブアップ(never give up)に相当する言葉だと説明している。そして、不屈の精神と同じくらい重要なものが、助け合う精神、つまり「共通の目的意識」だとしている。これには「世界は尊敬の念を持っている」とストリンガー氏は述べている。
またさらに、日本人の不屈の精神と共通の目的意識の2つを示す事例として、長い経済的な低迷にも歯を食いしばって頑張ってきたことを挙げている。
「日本人が持ち前の気骨と断固とした心持ちでこの試練と痛ましい犠牲から以前よりも力強く立ち上がるとわたしは確信している。われわれも彼らから学ぶべきことは多い」
未曾有の危機に陥っても、諦めることなく、また他人を思いやりながらともに復興を目指す日本人の姿に感銘を受けているようだった。