多国籍軍による空爆が続いているリビア情勢はいまだ混沌としているが、「人間の盾」などを率いて徹底抗戦の構えを崩さないカダフィ大佐の「金」はどこに行ったのか、時価にすれば約6000億円だけに、自然と行方が気になる。
IMF(国際通貨基金)の統計によると、リビアは約144トンを保有し、世界全体で見れば保有高では23位に位置する。5760億円(1グラム4000円で計算)にも相当する。ちなみに日本は756トンで8位。
金先物価格は高騰しており3月に入ってからは、NY市場では1オンス=1445.70ドルの史上最高値をつけている。それだけに、この金はどこに行ったのか、行方は気になるところではある。
リビアの資産イコールカダフィ大佐ファミリー資産という見方は成り立つ。国内のどこかに隠しているのか、あるいはスイス、他のアフリカ諸国のどこかに移しているのだろうか。
英フィナンシャルタイムズ紙には、専門家のコメントとして「すでに武器、あるいは現金に換えているかもしれない」という分析が掲載されている。
リビアは中東・北アフリカでは屈指の金保有国ではあるが、フタを開けてみればすでにないということもありそうだ。
カダフィ大佐