偏差値30から、年収3000万円を実現するには【2】

名古屋に便利な奴がいる

 そのうちにTRの他店の担当者を紹介してくれて、CDの紹介とイベントのチラシを置かせてもらえるようになりました。CDを紹介しているので、業界の人だと思われていたようです。新しいCDと新しいチラシを置くのが習慣になって、それを始めたら、レコード会社のマニアックなCDも売れるようになって、東京の小さなレコード会社の間でも「名古屋にすごく便利な奴がいる。イベントやっていて、彼にCDを送ればTRに紹介してくれて、結構数字が入る」と噂されるようになり、知らない電話番号からも電話がかかってくるようになりました。

 TRは当時は東海地方に9店舗あって、愛知、岐阜、三重とかなり離れていたんですが、最終的にはイベント翌週の月曜から金曜日までは1店舗ずつ回っていました。なんせ昼間は本業があるので、夕方6時以降にしか動けないため、距離的なこともあり1日に1店舗しか行けなかったんです。

 営利目的ではなかったんですよ。とにかく自分のイベントにお客さんを呼びたかっただけなので、お金のことなんて全然考えていなかった。でもそれを1年ぐらい続けているうちに、ツタヤ系列のレコード会社から電話があって、プロモーションを仕事としてお願いしたいという依頼が来たんです。逆に「へ、仕事??」ってびっくりしました。「おいくらぐらいお支払いすればいいでしょうと?」と聞かれて、お金貰っちゃっていいのかなって戸惑いました。昼間は一応会社員として働いていましたからね。

 でも「貰っていいんですか?」と聞くと下に見られると思ったので、「お任せします」と言うと3万円ほどいただきました。趣味でやっているのにお金貰えるんだ、と目からウロコでしたね。ビジネスとしての形を見出したというか、これで完全な副業ですよね。そしてさらにうれしいことにそのころには、イベントにはものすごい数のお客さんが入るようになっていたんです。
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