8日の東京株式市場で、東京電力株は一時は同15円高の355円まで値を上げた。同社は、日経平均採用銘柄の代表的な一つであるが、「入れ替え」があるのかどうか、ということも投資家の興味の対象となってきた。
東京電力はご存じのとおり世界最大の電力会社で、東電の他には中部電力、関西電力が日経平均に採用されている。
補償問題はひじょうにデリケートであり、今後の事態収束も長期化することは必至で「国有化」という報道もうなずける。中長期投資の機関投資家は、手放さざるを得ない。
ただし、国有化となった場合でも、りそなHDのように上場を維持していたケースもないわけではない。
また、東電は財界の重鎮企業でもあり、日本経済団体連合会の米倉弘昌会長も毎日新聞のインタビューでは「東電だけに責任を負わせるべきではなく、国が(主導して)損害賠償に対応すべきだ」と述べるなど、そのポジションがわかる。採用が続くという見方もある。
では仮に、採用銘柄から外れた場合には、替わりに入る銘柄は何か。東北電力、九州電力、Jパワーなども考えれる。すでにそうした思惑から買われている部分もある。
東電本社