偏差値30から、年収3000万円を実現するには【3】

今まで選ばなかった選択をあえてする

――選択肢を変えることで変化は起こったのでしょうか?
 この仮説を立てた翌日、1カ月もパフォーマンスを発揮できない僕を見た社長から、この本を読めと渡されたのが、神田昌典さんのビジネス書でした。それまで本を読むのが大キライで最初は「メンドくせえもん渡してくれたな、この人」と思いました。スラムダンクとドラゴンボールしか読んだことのない僕にとって、人生初のビジネス書ですが、選択肢を変えるってまずここだなと思ったんですよ。

 「こういうことを書くとお客さんが集まる」という例文も出ていて、テストの答えが書いてあるようなものでした。ならばそのまま使おうと、チラシの例文をまる写しして、美容室のオーナー向けに申込書付きでビジネスレターを出しました。3日後、会社に行ったら朝からファックスが鳴りっぱなし。1日で40件の新規顧客を集めることができたんです。

 「俺ってすげー!」と思ったんですが、3日前と何も変わっていなくて、ただビジネス書の中身を真似したのは、実力ではなく選択肢を変えただけです。能力よりどの選択をするかが重要で、選択肢を変えるだけで劇的な効果が得られるのなら、新しいものを積極的に受け入れてみようという法則を自分の中で作りました。

 最初のバイトで、社長から「おまえはバカなんだから生きる価値なんてないんだよ」と言われ、新卒で入った会社では不本意な仕事を押しつけられ、カッコよく言えば挫折だらけの人生だったからこそ、バカ6大奥義が生まれたのかもしれません。

 よく先輩経営者の方々から「なぜその年齢で成功のルールがわかったのか?」と聞かれますが、僕の場合、自分でやりたいことが余りにもできなくて、何とかこの状況を打破できないかなと、その場しのぎで考えただけなんです。歩いていたら石につまずいて転んでどうしようみたいな、場当たり的な対応です。

 ただ普通の人のやり方だとダメだということは、1万円を突き付けられたハタチの時点で確信したんですよ。普通に仕事したら1万円ということは普通では評価されないということ。何か変えなければいけないというのが前提でした。結果的にはそれが奥義を生み出す原動力になったのかもしれません。

 次回から具体的に6大奥義を公開していきます。

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