東北大災害制御研究センターは、東日本大震災の津波が、西暦869年の貞観地震の津波よりも、規模が大きい、とする研究結果を発表した。今回は以前よりも波が内陸に入り込み、さらに、数十センチ高かった可能性があるという。
同センターの菅原大助さんと、今村文彦教授らのグループが研究。Ｍ8.3、もしくは8.4と設定したところ、貞観津波が海岸で高さ7メートル、今回が同10メートルだったという。さらに、海岸から5キロ内陸に入った地点まで津波が入ったことを確認、当時の津波による浸食が3.4キロだったことおから、今回の津波の規模の大きさがわかる。
・現在の仙台平野は、貞観地震当時よりも海岸線が沖側に移動。今回の津波で貞観津波とほぼ同じ場所まで浸水している。
・内陸部の浸水高は、今回の津波の方が数10センチ程度高い可能性がある。
・仙台平野の調査結果から判断すると、今回の津波は貞観津波よりも規模が大きいと思われる。
・貞観津波は痕跡の南限、北限が定まっておらず、波源域の大きさは未確定である。
