アイルランドNo.1富豪から転落した男のその後

 全盛期には資産60億ドル(約5000億円)を誇ったアイルランド一のショーン・クイン氏(63 Seán Quinn)が、このたび所有するアングロアイリッシュ銀行を整理し、所有権が国に渡った。一時は国民的な英雄となった男の今後の動向が注目されている。

 小さな農場のせがれとして生まれ中学を卒業し14歳から働き始め、60億ドルの資産を築き同国一の大富豪にまで上り詰めた、まさに「アイルランドドリーム」として、英雄視されているクイン氏。ホテル、不動産、保険、金融などの事業を展開する一大企業グループを築き上げたのだった。

 だが、アングロアイリッシュバンクを買収してから風向きが悪くなった。金融危機っが経営を圧迫し40億ドルの負債を背負い、転落した。また、他には大豪邸なども整理に対象に入っているという。

 傘下の企業グループにはまだ4000人の従業員が残るという。しかし、クイン一家はもう経営権はないという。

 アイルランドドリームを体現した英雄は、再度立ち直って英雄となることができるかどうか。

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