中国・招商銀行などが発表した「2011中国個人財富報告」によると、1000万元(約1億2000万円)以上投資できる資産をもつ富豪は、前年比22%増えて、約50万人規模に達し、総額は15万億元(約190兆円)になることが明らかになった。
このうち、不動産や株式などへ投資している人は2009年には8割を占めていたのに対し、2011年に入ると7割ほどに減っていた。特に不動産投資に関しては9割の人が再び不動産に投資はしないと答え、約半分の人が徐々に不動産投資から資金を引き上げると回答。引き続き不動産投資を行う人も、住宅からショッピング店舗へ投資先の切り替えや、不動産信託を通すなど間接的な投資にする傾向があるという。一方で、2010年末から金への投資が急上昇し、前年に比べて80%増加した。
また、近年中国メディアがしばしば取り上げられている“富二代”にも面白い傾向が見られた。彼らは親から財産を引きついて大富豪になった人たちだが、投資先の決定権を持っているのは、いまだ親である1代目で、2代目はわずか1%に満たないことが分かった。だが、2代目の中でも企業の経営権を持ち影響力が増している人も増えており、彼らは環境保護や慈善活動など社会公益のために活動する人も多かった。