「埼玉を制する者は全国を制す」。
持続的な成長を遂げている「しまむら」「ハイディ日高」「ヤオコー」はいずれも埼玉県発祥の企業だ。この低成長時代に元気のある企業が埼玉には多い。それはなぜか?
『しまむらとヤオコー 小さな町が生んだ2大小売チェーン』(著書・小川孔輔法政大経営大学院教授)によると、「中途半端な田舎理論」というのがある。
この理論とは、都会すぎず田舎すぎずというほどよいポジションにあり、ここで醸成されたセンスこそが全国で通じるのだという。つまり、埼玉こそが日本の縮図であり標準的な日本なのだという。
さらには発達した交通網、地価が都内に比べて安く低コストなこと、社長輩出率は全国最下位ながら協調性が高い人材が多く、着実に成果を上げやすいことなども挙げられている。