信じられない中国官僚の汚職ランキング

 中国「財新ネット」が中国10大汚職官僚ランキングを発表し、話題を集めている。中国政府は汚職の取締りを強めているものの、いまだに現状は深刻だ。

 最近では、元山東省日照市出入境検験検疫局党書記である李華森(り かりん)氏が約1億5800万元(約19億6600万円)の横領、収賄、乱用で無期懲役の1審判決を受けている。信じられないような汚職金額のようにも思えるが、彼のレベルでは歴代汚職のトップ10には入らなかった。

 汚職ランキングという何とも不名誉なランキングのトップになったのは、元中国銀行広東開平支店・支店長の余振東(じょ しんとう)氏で、着服金額は40億元(約500億円)にのぼる。2位は、元広東省国際投資公司香港支店・副社長の黄清洲(こう せいしゅう)氏で、着服金額は14億円(170億円)。第10位の元人民解放軍・海運副司令官の王守業氏でも1億6000万元(19億9000万円)で、李華森氏よりも200万元多かった。

 汚職で捕まった官僚の刑罰は厳しく、そのほとんどが死刑や無期懲役に処せられている。それでも官僚の汚職は減らない。今年初め、中国政府の発表によると昨年、観察当局などに寄せられた陳情・告発は延べ142万7186件で、最終的に約15万人が処分された。

 中国政府は総額89億7000万元相当の経済損失を取り戻したというが、深刻な汚職腐敗の実態を表しているともいえる。中には、汚職の発覚をおそれて海外逃亡する人も。彼らの為に当地の華僑が逃亡計画を助けるサービスまで存在するというのだからさらに驚きだ。

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