スタンダード&プアーズ(S&P)がこのたび東京電力の長期社債の格付けをBBBに下げ、16日(月曜日)の市場に注目が集まる。
現在はクレジットウオッチという、投資適格か不適格かどちらかという状態。格付けがもう2段階下がれば、投資不適格レベルということになる。東日本大震災の後、これで通算3度目の格下げとなる。
枝野官房長官が銀行に対して東電の債権放棄を要請する発言を行い、メガバンク株が総崩れとなるなど混乱を招いた。これがもしも実行されてしまうとさらなる格下げ材料となる。
すでに福島第一原発の1号機が想定以上に状態も悪く、工程表の見直しも迫られている。5月に入り、東電株は買いが続いていたものの、先週は1号機の状態を発表して以降、株価は下げ始めて先週末の終値が453円となった。
政府内にも存続を前提としない、との声も出ており予断を許さない。