東京電力の福島第一原発で、1号機で非常用の冷却装置が手動で停止された可能性が16日公表された資料でわかった。枝野官房長官は一夜明けた17日の会見で、その事実を報道で知り「東電に対しては全面的にその内容を公開するよう求めていきたい」とした。
公表資料によれば、3月11日に地震が発生し、1号機は地震で緊急停止したあと「非常用復水器」が作動したが、約10分後の午後3時に停止した。3時間後に再始動したものの、東電は原子炉の圧力が下がったために、作業員が手動で停止させた可能性がある、と見ている。
もちろん、可能性として非常用の冷却装置がそのまま作動していれば、原子炉容器の溶解は避けられていたかもしれない。