業界も大歓迎
「AKB48本体はキングレコードさんですが、派生ユニットやソロは別のレーベルからも出しています。また、エイベックスの『a-nation』にも出演しますし、200万枚出荷という話題は音楽業界全体が明るくなりそうで歓迎です」と、別レコードメーカー社員。
AKB48に託したいという事情は、昨年の業界全体の売上を見れば明らか。昨年はシングルの売上高は前年同期比9%増の372億円、枚数にして同13%増の5060万枚となった(日本レコード協会調べ)。これはAKB48、嵐の活躍によるところが大きい。今年に入っても悪くはない。
ただ、消費全体に目を向ければ、明るい気分にはなれない。震災以降だが、4月の「消費者動向調査」(内閣府調べ)は、前月比5.5ポイント下落し33.1となり、3カ月連続の前年割れ。消費者心理はどうしようもないところまで冷え込んでいるのが現状だ。
また、AKB48でさえも例外ではなく震災の痛手を受けた。3月の横浜アリーナ公演3日分が中止になり「入場料の払い戻しだけで数億円になるのでは」(関係者)と言われる。さらに、その後のスケジュール見直しなど、音楽業界、芸能界全体が被った痛手でもある。
昨年の総選挙で健闘をたたえ合う
前田敦子さんと大島優子さん。
「AKB選抜総選挙予告PV」より
社会的な側面から見ても、意義はひじょうに大きいと見られる。音楽業界、ファンのみならず、日本中が5月25日の発売を注目している。