今年も8億円もらうのか? ソニーのストリンガー会長

 延べ1億件以上の個人情報が流出したソニーのプレイステーションネットワーク(PSN)が日本でも再開したが、日本の上場企業トップでは2番目に高額報酬(8億1400万円)を得ていたハワード・ストリンガー会長兼社長の今年の役員報酬が気になるところだ。

 個人情報漏えいは、4月17日にシステムにハッカーが侵入し起きた。同21日にサービスは一旦停止した。しかし、27日にやっと個人情報漏えいの事実を発表し、5月1日に東京の本社で平井一夫副社長が会見し謝罪した。

 ストリンガー会長はと言えば、会見から数日してブログでコメントを発表。そして5月17日になり初めて米国でで会見した。進退については「決めていない」とし、また、問題発覚から1週間で公表したのは早い方だ、と発言するなど保身に終始した。

 しかし、日本の経産省はソニーに監督義務、情報公開の遅さなどを指導した。早い方だというのは「詭弁」でしかない。

 しかも、その後発表した、2011年3月期の連結決算は、最終損益が2595億円の赤字。3年連続の赤字で、12年3月期は800億円の最終黒字を見込むが、震災の影響で足元は暗い。また、こうした不祥事が起きても「旗艦事業」と位置付けるネットワーク事業も、システムの脆弱さを露呈し見通しは決して明るくはない。

 英エリザベス女王から頂戴した「ナイト」の爵位を持つストリンガー氏。ちなみに「ハワード・ストリンガー」と検索すると、図らずもグーグルツールバーには「ハワード・ストリンガー 無能」と出てきてしまう。某国の首相と同じ現象が起きるのだ。

 それはともかく、3年連続の赤字にプラス、個人情報に関しては史上最大級の不祥事を起こして、今年の役員報酬はいくらになるのだろうか。東京電力でさえ、成果連動型の役員報酬を部分的に導入しているほど。まさか今年も8億円というわけにはいかないだろう。


ハワード・ストリンガー氏

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